この度、神奈川小児科医会が第29回日本小児科医会総会フォーラムを担当させていただくことになりました。横浜での開催は、第12回日本小児科医会セミナーから17年ぶりです。関東ブロックの代表として、会員の皆さまの活動に役立つフォーラムとなるよう神奈川小児科医会会員、総会フォーラム準備委員会委員一同が鋭意準備を進めています。

　テーマは『子どもたちのすこやかな未来のために 今 できること』としました。世の中の技術が驚くほどのスピードで進化し、日常の生活や物事の価値観が大きく変化する中で、子どもたちは身体面だけでなく精神面での影響を大きく受けるようになっています。今、手を打たないと取り返しのつかないことになるのではないかという危機感が小児科医にはあります。やるべきことはたくさんある中で、まず何から手をつけていけばよいのかを、会員の皆さまと考えることができればと願っています。

　プログラムは、土曜日に数題の特別講演を予定し、保険診療の解説、小児と薬の情報収集ネットワーク整備事業、抗菌薬の適正使用などの講演を予定しています。一般演題はポスター発表と同時にすべて口演していただくことにしました。また、受動喫煙防止条例発祥の地である神奈川県として、禁煙問題のシンポジウムを開催します。日曜日は子どもの貧困、予防接種、乳幼児健診に関するシンポジウムのほか、最近の話題に焦点を当てた教育講演を企画しており、市民公開講座も開催予定です。

　横浜は人口370万人を擁する巨大都市で、海の玄関横浜港は開港150年を超えています。全国どこからでも交通の便がよく、みなとみらい、中華街、山下公園、赤レンガ倉庫など、会場周辺にも観光スポットが数多くあります。使い慣れたパシフィコ横浜で開催するため、開催時期が例年よりやや遅くなりますが、多くの方々にご参加いただき横浜を楽しんでいただければと願っています。